ソニー製高出力・長寿命リチウムイオン電池(Li-ion)
ソニーが2009年に商品化した高出力・長寿命リチウムイオン電池は、電動工具やモバイル機器などに使用する電池に要求される、以下の様な特徴をもつリチウムイオン電池です。
特徴
- 出力密度1800W/kgを実現(20Aの連続放電が可能)
- 長寿命化を実現(2000サイクル時点で容量維持率80%以上)※
- 急速充電が可能(30分で99%の充電が可能)
※一般電子機器に用いられているリチウムイオン電池(同社Gシリーズ、Aシリーズ)の約4倍
写真提供:ソニー
オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料に採用
上記の特徴を実現するために採用された技術的ポイントとしては、オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料に採用したことがあげられます。
オリビン型リン酸鉄リチウムは、その結晶構造が強固で、高温においても熱安定性が高いという性質があります。
この新しい正極材料と、電気抵抗を低減することで高出力を可能にする同社独自の粉体設計技術と、従来のリチウムイオン二次電池で培ってきたセル構造技術を併せて用いることで、高出力・長寿命化を実現しています。