リチウムイオン電池(Li-ion)の分類
リチウムイオン電池の極板のページでも紹介したように、リチウムイオン電池では正極・負極共に様々な活物質が研究・実用化されています。
正極及び負極の活物質により、リチウムイオン電池を分類すると以下のように分けることができます。
なお、正極及び負極の活物質は電池の性質を大きく左右する要素であり、それぞれの活物質の分類が異なる電池は同じリチウムイオン電池でも性質が大きく異なる可能性が有るため、別種の電池と捉え置き換えの検討などは慎重に行う必要があります。
正極活物質による分類
リチウムイオン電池を正極活物質に着目して分類すると以下のようになります。
- コバルト系
層状岩塩型構造のLiCoO2を用いるタイプ。リチウムイオン電池の開発当初から使用されている。 - ニッケル系
層状岩塩型構造のLiNiO2を用いるタイプ。 - マンガン系
スピネル型構造のLiMn2O4を用いるタイプ。 - オリビン系
オリビン型構造のLiFePO4を用いるタイプ。 - 3元系
コバルト、ニッケル、マンガンの3元素を含むLiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2を用いるタイプ。
負極活物質による分類
リチウムイオン電池を負極活物質に着目して分類すると以下のようになります。
- 黒鉛系
グラファイトを用いるタイプ。主流となっているタイプ。 - ハードカーボン系
高分子の焼成により得られるハードカーボンを用いるタイプ。 - 合金系
Li-SiやLi-Snなどのリチウム合金を用いるタイプ。 - 酸化物系
Li4Ti5O12などの酸化物を用いるタイプ。