レドックスフロー電池
レドックスフロー電池は、フロー電池(電解液循環型電池)の一種で、主に電力貯蔵用に用いられる二次電池です。
電池の基本原理は1974年にNASAよって発表されています。
日本国内では電子技術総合研究所がNASAの基本原理直後から基礎研究を開始し、主に、三井造船、荏原製作所、関西電力、住友電工、鹿島北共同発電及び三菱化学などの企業が研究開発を行っています。
レドックスフロー電池は、以下のような特徴を持っています。
構造
負極:
炭素繊維
正極:
炭素繊維
電解質:
金属バナジウム(正極液)
硫酸バナジウムの硫酸溶液(負極液)
タンクに貯蔵した両極液をポンプでセルに送液・循環させながら充放電を行う。
セルは炭素繊維製の両極と、正極液・負極液を隔てる陽イオン交換膜で構成されている。
長所
- サイクル寿命が1万回以上と長い。
- 室温での動作が可能。
- 活物質が液体で外部タンクに貯蔵されるため大型化が容易。
- ガスの発生が無く、爆発・引火性も無い。
- バナジウムのリサイクルが容易。
- メンテナンス性が高い。
短所
- 原料のバナジウムが高価である。
- 電解液を循環させるための付帯設備が必要。
- 充電効率が低い。