ニッケル水素電池の登場

 ニッケルカドミウム電池の負極を水素吸蔵合金に置き換えたニッケル水素電池(Ni-MH電池)は、1990年に日本の松下電池工業と三洋電機により世界で最初に商品化されました。

 ニッケル水素電池は有害物質カドミウムを含まずニッケルカドミウム電池よりも性能面で優れているため、ニッケルカドミウム電池を置き換える形で普及し、現在は市場の大半がニッケル水素電池に置き換わっています。

 ハイブリッド車のバッテリーでも、ニッケル水素電池の翌年に登場するリチウムイオン電池と共に主流となっています。
 特にトヨタのプリウス(※)やホンダのインサイトなどの量産車種ではコスト面での優位性からニッケル水素電池が採用されています。

 ※2012年1月30日に一般発売された「プリウスPHV(ピー・エイチ・ブイ)」では三洋電機製のリチウムイオン電池が採用されています。

 また、ニッケル水素電池というと一般には水素吸蔵合金に蓄えた電池(Ni-MH電池、メタルハイドライト電池)を指しますが、宇宙用として開発された正極にニッケルを用い、負極に高圧の気体水素を使う電池(Ni-H2電池)もニッケル水素電池の一種です。

このページの先頭へ