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NEDO、世界最先端の蓄電池専用解析施設「RISING中性子ビームライン(SPICA)」を完成

 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、革新型蓄電池先端科学基礎研究事業(RISING事業)の一環として、NEDOと大学共用利用法人 高エネルギー加速器研究機構(KEK)が、KEKの大強度陽子加速器施設「J-PARC(茨城県東海村)」に建設を進めてきた世界最先端の蓄電池専用解析施設「RISING中性子ビームライン(SPICA)」が完成し、9月4日(火)、現地で完成披露式典を行ったと発表した。

 SPICAは、リチウムイオン電池の一層の性能向上や、リチウムイオン電池に代わる「革新型蓄電池」の開発に不可欠な、電池内部の反応メカニズムを科学的に分析。充放電中など動いている状態の蓄電池に中性子を照射し、電池内で何が起きているかを原子レベルで解析する。

 NEDOは今年4月、大型放射光施設「Spring-8(兵庫県佐用町)」に「RISING放射光ビームライン(BL28XU)」を設置したが、BL28XUでは主に重い元素の挙動を、SPICAでは主に軽い元素の挙動を観察。特徴の異なる2つの蓄電池専用ビームラインをフル活用することで、エネルギー密度など蓄電池の飛躍的な性能向上につながる多くの知見を獲得、革新型蓄電池の開発を加速させていくとのこと。

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